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卒業式の日 10

あーー、うぜぇ。
右手で頭をかき、左手で安上がりな椅子に手を掛け、立ち上がる。


卒業証書授与、なんてこった。
なんか知らんうちに、終わりになったってことか?
あんなに繰り返しを見させられたっていうのに。
ちげーか。
俺、時々寝てたりしていたもんな。
こんで終わりになんなら、ま、いっか。
後ろの奴に小突かれるのも、もう飽きたしな。

ううーん。
目を思い切り瞑り、思い切り伸びをして、凝った体をほぐしていく。
目の前を見ると、やはり焦点が合っていないのか。
相変わらず、目は正常に機能していなかった。
けれど、慣れればどうということもない。
歩くのには何の障りもなかった。
見よう見まねで、前の連中の後につき、列をなして行進していく。

ふぁぁぁ。
のんびりと歩くのも、結構疲れるもんだな。
あくびをかみ殺して歩いていたら。
今度は後ろから、ど突かれた……。

うぉっと。
前のめりで、思わずコケそうになってしまい、慌てて態勢を立て直す。

マジでこいつ、俺のことが見えてんのか?
後ろを振り返りガン飛ばしてみた。
が。
逆に見ら見返された上、そっぽを向きやがった。
ひとっつも悪いなんざ考えちゃいない!
んか、ムカつくな!
ん? よく見たら、俺よりもちんまりしているじゃないか。
俺より頭一つは小さいぞ。

初めてそいつの背丈を見て、俺はいたずら心がうずいた。
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