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卒業式の日 6

まったくさ。何が楽しいんだか。

隣の奴が目を輝かせて見る先を、俺も同様にただ眺めてみた。
そうすりゃ、何か別のもんが見えるかもしれない。
とか、思ったり、思わなかったり。

檀上の上では、人が降りたり上がったり。
せわしなく移動しているのが見て取れる。
その間に、一人で気持ちよさげに喋っていく。

相手がいなくて、よく器用に一人でぺらぺら云えるもんだ。
ある意味、感心するわ。

遠くから見れば見るほど、その姿は働き蟻のように思えてくるから不思議だ。

こちとら、踏ん反り返って、その様子を見ているだけ。
蟻とキリギリス、ってか?
あーそいや。キリギリスは遊び過ぎて、最後に死ぬってか?
はっ、なんだか笑えねーわな。
自分の皮肉な妄想に、どこか背筋がヒヤリとする思いがした。

檀上にいる少数派の奴等が偉いはずなのに。
それでも床に折りたたみ椅子に座っている、コッチ側の俺たちが偉く感じられる。
ってか、座れなきゃ、やってらんねーわな。

深呼吸の代わりに、腕を組んだり、組んでいた足を組み替えたりと、
寝ないための無駄な努力を試みてみた。

はぁ。
つまるところ、興味の無いことに長時間付き合わされるのは、拷問でしかない。
それが証明されたということだ。

校長や来賓の言葉なんて、価値があるのか?
つまんないこと云うだけで、無意味じゃないか。
ためになるようなことも、笑わせるようなことも、何も云わない。
それのどこが有難いんだ。
有難迷惑なんじゃないか?

あーー、でもなぁ。
こいつのように感激する奴もいるんだよなぁ。

ちらり、と横を覗き見すると。

……。
奴はいつの間にやら、ティッシュを取りだし、鼻をかんでいるではないか。
しかも、かんだティッシュはけっこうな山となって、いる……。
俺には全く理解出来ない奴だ。

しかしなぁ?

こんな奴、俺の同級生にいたっけなぁ?
同級生ではなかったとしたって、こんな奴、見たこと、あったっけ?
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