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雀(隣の家)2

「まぁ、そうは云ったって。
隣のじいさんと同じような、うまい話しが簡単にあるわけじゃあるまいし」
爺さんは勿体ないと思いつつも。
婆さんが作った粥を、縁側に放置しておきました。

一日、二日。何も変化がありません。

ほれみろ。何も起きない。勿体ないではないか。
爺さんは心の中でそう思いつつ、婆さんの機嫌を損ねないよう、提案してみます。

「なぁ、婆さん。
粥じゃなくて、そのまま米粒を庭に撒いたらどうだろうか。
粥は一日中放置すりゃ、腐ってしまい、自分達ですら食えなくなるわい。
その点、もみ殻を放置したところで、腐りもせん。
放置しっぱなしで楽でよいじゃないか」

自ら育てた大切な米を、腐らせ廃棄するのに抵抗があるのは爺さんだけではありません。
「そうじゃなぁ」婆さんはあっさり同意すると、
粥ではなく、もみ殻に残った米を庭に撒くことにしました。

それから何日も経ちますが、
隣のじいさんが云ってたような雀は一向に現れません。

最近では、米が撒かれている。という鳥ネットワークにより、
爺さんたちの庭には、雀ではない鳥が集まるようになりました。

そうしていつしか爺さんと婆さんは、
庭にくる小鳥たちのために餌をやる羽目になっていました。

「なんだかなぁ」
段々と嫌気も指しながら、爺さんは、もみ殻を撒きながら、
「糞害もあるし、もう止めたらどうだ?」
そう婆さんに問います。

しかし、
「どうせ捨てるしかない部分ですよ。
鳥が処理してくれるなら、よいではないですか。
糞だって、うぐいすが来てくれりゃ、よい金になりますよ。
それに鳥がこれを食べるから、以前よりも畑を荒らされずに済んでるじゃないですか。
他の生き物に、自分達の分け前を与えると考えりゃよいですよ」

それでも納得しかねる爺さんではありましたが。
やはり、婆さんには逆らえずにおりました。
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