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かごめ8

もういやだーー!!
一人狂ったように苦しみあえいでいると。

『やっと。見つけた』
どこからともなく、声が聞こえた。気がした。

そらみみ?
方向感覚もなく、どこに振り向いてよいのかすらわからない。
私は少し緊張しながらも、目をつむり、両手で地面を握りしめ、耳を頼りに集中した。
けれど、何も聞こえることは無かった。

やっぱり、そらみみか。
一気に脱力しかけた瞬間。
しゃがんだままの、地面に着いた私の両手が掴まれた。
『ひゃ!』
見えない誰かが私の手を取り、立たせると。
私の手を掴んだまま、歩いていこうとする。

『ちょ、えぇぇぇぇ!?』
暗闇の中、何がどうなっているのかわからない。
今まで何も、誰も、いなかったのに。
どうしていきなり、いまさら何かが湧いてくる?!

でもこの手の感触からするに、私よりも小さい女の子かな?
だったら安心しても平気かな?
いやいや、どうよ、それ。
心の中で云いつつも。
けつまづきそうになりながら、私は引っ張られるまま、されるがままだった。

その子の歩みはいつまでたっても終わらない。
人って慣れてくると怖くなくなるもんなのかね。

ねぇ、ちょっと。
私はいきり立って声をかけようとしたけれど、
『カケラは一人で歩き回ってたらいけないわ』
ぴしゃり、と話しを切られてしまう。
私はその手を離せずに、ただついていくしか出来なかった。

ちょっとよたよたしながらだけれど、私はその子に手をとられ、
何だか久しぶりに、進化した人のように、両足だけで歩いていた。
いままで這いつくばっていただけに。
それだけでも十分に、奇妙な感覚を味わっている。


しばらくすると、
『見つかったの?』
と、新たな声が耳には入ってきた。

こくり。私の手を握っていた子が頭を一つ下げた気がする。

『そ。よかったわ。……が見つかって』
何が見つかった?
最後の言葉は私には聞き取れなかった。

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