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かごめ2

ぴぴぴぴぴ。
簡素な電子アラーム音が耳に届く。
「う、るさい」
まだ頭が寝ぼけて吐いて出る言葉とは裏腹に、
体は自然に、ばしん! と勢いよく頭の上に置いた目覚ましを切った。

「はぁ」
二度寝を試みようとしていたけれど。

「?」
ふと何かが、変だった。

手にあった微妙な感覚。
違和感を覚え、ゆっくりと頭を働かせる。
けれど変な感覚の正体はまるで見当もつかない。

きっと寝違えて、しびれているだけ。
そう自分を納得させると、二度寝は諦めた。

「はぁ。何か、変な夢を見たような……」
ううーん、と、布団の中で手を伸ばしてみる。
やはり、自分の体ではない、ずれた感覚がある。

「まだ、寝ぼけているのかしら?」
手を握っては開いてを繰り返していくうちに、しびれは少しずつ収まりをみせる。
「よかった、やっぱり寝違えただけか」
違和感も少し改善されたみたいに思えた。

これ以上、ベッドの上にいても仕方がない。
起き上がり、いつものように顔を洗い、何気なく鏡を見る。

おや?

私を引き入れる反動を利用して、私の脇から何かが一気に這い上がる気配を感じた。

鏡の中に、両端の口角を持ちあげるような、
まるで新月のような口元が、そこにはあった。

「私、今、笑っている?」
悪意のこもった笑みを湛えた私がそこに居た。

「私、こんな風に笑う人だったかしら?」
鏡に手を当て、鏡の顔を撫でた瞬間。

私は鏡に映った自分の手に手首を掴まれると、
一瞬の内に鏡の中に引きずり込まれた。
それだけじゃない。
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