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Dish 3

――はぁ……。
今日も一日。
悪夢の日が終わった……。

冷たい水と柔らかい泡の中。
この中が、俺が二番目に落ち着く場所だ。

ゆったりと浸かる泡水の中。
俺はぼんやりと考えた。

どうしたら、この悪夢から逃れられるんだろうか。
どうしたら、この場所から逃げられるんだろうか。

ふと、目に付くのは、目の前で振り分けられる同僚たち。

“おい、お前等。寝床が違うじゃないか、どこに行くんだ?”
“おぉ、お若いの。老体は去るのみじゃ~……”

目の前から去っていく古参どもの声。
段々と遠くに響く音がこだまし、静寂が訪れる。
同じ釜の飯をくらった老いた仲間は、そのままどこかへと姿を消した。


毎日のようにそんな姿を見ていると、さすがに知恵がつくものだ。
老いた仲間の行く末がどうなっているのか。
どうすれば同じ末路を辿るのか。
そういったシステムを次第に理解出来てきた。


“そうか。ここから逃げるにはその手があったのか!”
ふふふ。不敵な笑みをたたえると、
“おいお前、俺の上に落ちろ!俺を傷つけろ!”

俺は顔見知りのそいつに、そう叫んでいた。
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